教科書の範囲?

平成28年度の県立高校の入学試験が終わりました。
今日の朝刊には、試験初日の3教科の問題と解答が掲載されました。
数学を解いてみました。
時間内にすべてを解き切ることはなかなか難しいと思います。
大問6(3)(4)が用意されているからです。
「満点阻止問題」と言われても仕方がないほどの難易度となっています。
このような問題を用意するのは、例年通りなのですが、
その内容が果たして教科書の範囲に収まっているのかどうか……。
非常に気になっています。

答えをひとつ示します。
(3)ア 2/3(25-t^2)

中3は、y=ax^2という関数を学びます。
これは二次関数ですが、特別な二次関数でして、
「二乗に比例する関数」とも言われるものです。
教科書の単元もそのような名称になっています。
二次関数の一般形は、f(x)=ax^2+bx+c (a≠0)です。
つまり、中3はb=c=0である場合の二次関数を学ぶのです。
そして、一般形は高校になってから学びます。

これを踏まえて、上記の問題の解答を見ますと、
これはc=0の形になっておらず、「二乗に比例する関数」とは言えません。

この問題が「関数」の問題であれば、
教科書の範囲を超えているように思います。
超えていないのなら、その根拠はどこにあるのでしょうか。
私の理解不足かもしれませんので、これから探してみようと思います。

昨年の最後の問題も(私の理解では)「二次関数」でした。
そのときは「あれぇ〜?」くらいの認識でしたが、
今年は確信しました。
「そういう問題を出すんですね」です。

これまで、塾生たちには、励ましの意味も含めて
「教科書の範囲を勉強すれば大丈夫だよ」
とアドバイスしてきました。
自称「教科書至上主義者」です。
しかし、入試に対応するためには、
そうも言っていられなくなるのかもしれません。
出題者は「教科書だけじゃ満点とれないぞ」という考え方なのでしょうか。
本当に本当に困っています。
誰か説明してください!

コラム

前の記事

いざ出陣!
コラム

次の記事

チラシ