大学共通テスト施行調査
「大学入試センター試験」は2019年度の実施を最後に廃止され、
2020年度から「大学入学共通テスト」に移行します。
そのテストの試行調査が昨年11月に実施され、結果が発表されました。
調査に参加した(させられた?)生徒さんのアンケートによれば、
「難しかった」との回答が大多数だったようです。
それもそのはず、
例えば国語の第3問の正答率は0.7%、
数学IAの問(あ)は2.0%。
うーむ、低い、低すぎる……。
問題も公表されています。
平成29年度試行調査_問題、正解表、解答用紙等
確かに出題形式が様変わりしていて、
慣れないと対応が難しいかもしれません。
個人的には、国語はもちろんのこと、数学でも日本語力が試されていると感じました。
詳しくは見ていませんが、他の教科も同様でしょう。
問題文がそこそこ長い。
数学でも記述式が含まれています。
出題者の意図を正確に読み取り、
かつ思考した結果を論理的に書き出せる力が要求されているのでしょう。
昨今、英語の習得がクローズアップされています。
確かにそれは重要。
しかし日本語力も同じくらいかそれ以上重要です。
思考する頭の中で飛び交っている言語が日本語である人は、
日本語力の向上に努めたいものです。
日本語で考えるのですから。
問題の難しさは気になりますが、
それ以上に気になったのは「自己採点との一致率」です。
問題によっては6割台もあったようです。
現在の制度では、
センター試験の結果を自己採点によって推定して、
受験校を決定し、
そして出願を行うようになっています。
しかし実際の得点が自己採点から大きく乖離していた場合、
とても怖い結果(不合格)を招きかねません。
今でも「マークミス」に怯えながら2次試験に挑む受験生は大勢いるはずです。
自己採点の信頼性が低いとなると、
今の制度は維持できないのではないでしょうか。
そのことも注目していきたいと思います。