「2021年確認問題3年3回国語」で答えにくかったかもしれない問題(その2)

二問2
現在の場面がどこからなのか、という問題です。
二は小説をもとに出題されています。
問題を検討する前に、小説の文体についてちょっと整理します。
小説の中身は、
1.地
2.セリフ(会話)
に分けることができます。
2は通常は「」で囲まれているので識別しやすいと思います。
2以外は1と考えてよいでしょう。
地には情景描写、心理描写、登場人物の行動などが書かれます。

場面が現在なのか、過去なのか、未来なのかは、地の文の時制で判断するのも一つの手でしょう。つまり、現在形、過去形、未来形なのかです。
日本語は、英語などと比べて時制がぼんやりしていますので識別しにくいのですが、出題されているということは、見つけやすいはずです。小説が「夢か現か幻か」のようなジャンルであれば、このような問題は出せませんよね。

頑張って現在形を探しましょう。
心理描写の部分よりも、情景描写や登場人物の行動のほうがわかりやすいと思います。
正解は、「河川敷のグ」です。この文の最後は、「走り回っている。」です。現在形(または現在進行形)ですよね。

時制を用いなくても話の全体を理解できていれば、正答できるとは思いますが、上記のように、それが正解である理由をある程度論理的に説明することも可能です。
国語はざっくりな答えになるから性に合わないと考える人もいると思いますが、問題はかなり論理的に作成されています。そうでなければ、採点結果への異議申し立てが頻発します。
日頃の勉強でも、できるだけ理由付けをしながら答えるように取り組んでみてはいかがでしょう。